「大好きだった食堂」

青森事業部 荒 幸一

この度、東北写真記者協会賞の映像部門において金賞を頂くことができました。

この企画は青森市で人気の食堂、樽幸さんが47年の歴史に幕を閉じることになり、その最後の1日を追いかけるというものでした。

はじめは私自身4年ほど自分の企画を作ることから離れていたため、作りたい気持ちは凄くありましたが当時長物の編集も入っていたこともありとても腰が重く、誰かにやって頂きたいという思いが先にありました。

そんな中、閉店すると聞いたときから店に毎日行くと豪語していた大先輩のKディレクターとその食堂に行った時に「お前が企画やってみろ、みてみたい。」と1番人気のオムライスを口いっぱいにほうばりながら言った冗談混じりの言葉に、背中を押され、この企画に取り組むこととなりました。

樽幸さんは昔からテレビ取材お断りのお店でしたが最後ということで快く引き受けて下さいました。

OA後にはおかみさんが「なんだか花道を作ってくれたみたいだ、映像に残してくれてありがとう」といって下さり、全てが報われたような気がしました。

さらに1番上の協会賞も狙いにいきたいと思います。


はじめてのカープ秋季キャンプ2019

広島第一事業部 桑田 樹

去年の4月に入社して1年目はカメラアシスタントから始まり、主に報道の取材と編集をしてきました。その年広島では尾道市向島の受刑者の逃走潜伏。豪雨災害。カープのリーグ3連覇など、大きなニュースが立て続きに起こりました。そのような状況の中で先輩方からカメラの知識を学んできました。


 2年目からは報道だけではなく、入社前からやってみたかったカープの取材に行かせてもらえることになりました。広島東洋カープは去年リーグ3連覇を達成し、広島県全体がカープ一色といっていいほどの人気で、子供からお年寄りまで愛されているチームです。

自分も小さいときからカープファンで家族と試合を観戦したり、テレビでも見てきたりしました。そんな環境で育ってきた自分にとって、地元広島でカープを撮影できている事はすごく誇らしい事だと思っています。

練習や試合では主に一塁側から選手のリアクションを撮る取材をしてきました。ストレートニュースのカメラワークと違い、スポーツでは素早いカメラの動きや、試合状況を理解して撮っていかなければいけないので今でも日々勉強中です。

 今年の11月1日から11日まで、日南秋季キャンプ取材にいかせていただきました。
1日の取材の流れは、守備練習、打撃練習、ブルペンでのピッチング練習、紅白戦、企画用のインタビューなど様々な内容がありました。


練習では選手、コーチ、監督が同時に様々な練習をしているので、選手を狙っていてもいつ大切な場面が起きるか分からないので、周囲の確認をしながら撮影しなければなりません。コーチが指導している場面では選手を撮る位置にいてもコーチの顔が撮れない…など、素早く位置を移動しながら撮影していかないと、映像で伝わりにくくなってしまいます。次の動きを考えながら取材していくことに大変苦労しました。

スポーツ編集はあまり経験がなくOAまでに完成させないといけないので、時間との戦いでした。ディレクターや同行した濵﨑課長に教えてもらいながら試合、練習の繋ぎ方を学びました。自分が撮った素材も毎日チェックしてもらい、時には厳しい指導を受けながら11日間の日々を終えました。


 嬉しいサプライズもありました。取材後ディレクターがカープの選手と連絡を取ってくれていて一緒に食事をさせていただきました。普段は聞けない野球に関しての話やプライベートなことまで話してもらい、テレビで見ていた選手に自分の名前を呼ばれ会話をしていることが不思議で特別な時間になりました。


 キャンプでは選手との距離も近く、特徴や人柄を間近に知ることができて良かったです。入社2年目でキャンプの取材を経験させてもらえることはなかなか無い事だと思うので、この経験を活かして来年から先輩方に教わりながら一人前になれるように頑張っていきたいと思います。


3年目の夏、エボルタNEOチャレンジ

プロダクション事業部 原田 みな美

▲トライアスロンに挑戦するロボット「エボルタNEOくん」

このトライアスロンのカメラ業務をつけられた当初、下っ端の私がついたのだから難しい業務でもないのだろうと考えていました。 そこまで大事じゃないだろうし、指示を聞いて失敗しないことだけ考えてやろうと思いながらの帰り道、いつも利用する駅のホームにエボルタNEO トライアスロンの広告がでかでかと貼ってありました。
次の日には枚数が増え、その次の日にはホーム一面に広告。
あれ…これは大事なんじゃないのか・・・。
と大きなイベントだという事を徐々に理解し、焦り、リハに参加した先輩カメラマンが日に日に黒くなっていくのを見て、これは生半可な気持ちで取り組んではいけないとさらに焦りました。

私が担当したのは、エボルタNEOくんがどこを走行しているのかを説明するロングショットを撮影するポジションです。走行隊より先回りして待ち構えます。

実際に走る道を歩きまわりながらリハをした日、壁にぶち当たります。
説明ができ、かつきれいな風景の画が撮れるポジションを自分で探さないといけない。
事前にリハをしていたカメラマンや制作の方からある程度ヒントはもらえたのですが、
本番はどうなるかわからない、あとは自分で考えなさいと言われ、一気に不安が押し寄せました。

今まで指示をもらってからしか動けなかった自分が、果たして自ら動けるのか。
本番中誰かに指示をもらうことが出来るかもしれないですが、ここまで来たら腹をくくって自分の意思で画をつくって堂々と待ち構えたい、そう思いました。
貰った台本に撮影ポイントを書き込んで、何度も何度もイメージトレーニングして、本番を迎えました。

本番当日の気温は36°、照り付ける日差しの中12時にスタートしたエボルタNEOくんを見届けて撮影ポジションに先回りします。
LIVE Uを使用していたのでディレイ分を考えつつ撮影することがとにかく難しい、
いつタリーが来るかわからない、どんどんエボルタNEOくんが追い付いてくる、先回りしないといけない、暑い、目に汗が入って前が見えない、暑い、とにかくパニックでした。
頭では理解していても実際ワークをすると、焦りからくる凡ミスでズームはガタガタ、運動不足からくる動悸でカメラを持つ手はプルプル、出来上がった画は散々でSWとうまく噛み合わないこともたくさんありました。
エボルタNEOくんの進むスピードが想像以上に早くて考えていた画がほとんど撮れず、臨機応変に対応もできませんでした。

その後、エボルタNEOくんは無事完走し、大きな事故もなく放送が終了しました。
私の中で可もなく不可もなく終わり、できなかったことだらけで、悔しさがこみあげてきました。

不完全燃焼のまま出先の機材を片付け、サブに戻ると、
「よく頑張った、たくさん画を使ったよ、お疲れさま。」
と予想外の言葉をかけてもらいました。

気を遣っていただいたのかもしれませんが、素直に安心しました。
と同時に悔しがっている場合じゃないと思いました。
私の力量を理解してこのイベントに起用してくれた上司、私の意思を組んで画を取ってくれた先輩、本番中助けてくれた後輩、たくさんの仲間のおかげで今回カメラマンとして参加できています。
同じ悔しさなら、できない悔しさよりも、やり切った末の悔しさを感じないといけない、こんな思いを二度としないように今から練習・経験あるのみだ。とこの業務を通して改めて思いなおすことができました。

また、事業部の性格上、同じ仕事を皆で取り組むということが少ない中 ”チーム一丸”となって取り組めたこともとても嬉しく、とても誇らしかったです。
先輩のカメラマンも今までの仕事の中で一番大変な環境だったと話していたので、本当に良い経験になりましたし、今後の業務にもつなげていきたいと思います。

来年のエボルタNEOチャレンジが今から楽しみです。

▲筆者

だからファンになった

プロダクション事業部 神 裕二

令和と発表された4月になってもまだ町に雪が積もったと言う。入学式の頃に雪が降るのも雪国あるあるだ。毎年冬は長く、春は遠い。そんな青森を離れて1年、51歳の私はこの年になってEXILEのファンになった。

ここプロダクション事業部では多岐に渡る業務がある。これまで積み重ねてきたことで勝負できる事もあれば、ここから積み重ね始めたこともある。全ての経験は宝物だ。ニコニコ動画美術館シリーズでは、横40メートルの画巻をただひたすら40分かけてワンカットで観せるという試み。カメラマンとしてのスキルではなく、カメラを乗せた台車をどのように押して行くかの闘いであった。また、地上波ではオンエア時間の制約があり端折らなければならなかった工程もじっくり観せられる利点と、じっくり観せられるからこそ単調にならないように工夫する必要があるエブリーTVでのネット配信生中継。スマホ用縦型動画の為、カメラを横にして撮影することも自身初の試みだった。共に、視聴者からのリアルタイムのコメント書き込みにより、まるで視聴者とも会話しながらカメラワークを構築していくような面白さがあったところも、ネット配信のなせる技だろう。

そして昨年9月から関わる事になったのが、LDHファンクラブ会員限定のアプリで楽しむ動画配信サービス「LDH TV」。

LDHと言われてもピンと来ず、EXILEならもちろん知っている、でもGENERATIONSと言われたらまたまたピンと来ない、そんなおじさんの私だが、所属するタレントさんが私たち技術スタッフにもしっかり挨拶をしてくれ、気さくで話しやすい印象に心動かされた。

劇団EXILE、岩田剛典TRIBE CALL、小林直己イベント、DEEP、E.G、舞台「MATSUぼっち」、片寄涼太ファンミーティング等などいくつかの場面に立ち会った。

中でもEXILE新年会の日。収録開始直前、EXILEの皆さんが勢ぞろいする中、複数のカメラの同期を取るためトラストの女性スタッフがカチンコ代わりに手を叩いた。その様子を見ていたTAKAHIROさんが「ん、もう締め?」って笑いながら話し掛けた。すかさず「いえ、違います。」 その瞬間は平静を装っていた女性スタッフだが、全ての作業が終わり帰りの車に乗り込んでから、TAKAHIROさんと直接会話した自分に嬉しさが込み上げ、こんな仕事をする機会もあるのだと喜んでいたのが印象に残っている。

かくいう私もその1人。ATSUSHIさんと照明の位置について話したあとに込み上げてきたなんとも言えない嬉しさ。顔には出していないつもりだったが、ニヤニヤしていたかも、知れない。それ以来一視聴者としてテレビを観ていてもEXILEに、GENERATIONSに目がいってしまうのである。娘にも自慢できたしね(笑)

出会うことがないと思っていた人と仕事が出来ることもある。活かせないと思っていただろう得意が活かせることもある。大相撲、LDH TV、e-Sportsなどなど。あなたの好きなジャンルは何ですか?あなたの得意なモノは何ですか?どんなことに興味がありますか?プロダクション事業部はあなたの興味を待っています!青森だけにしか居なかったら見えなかった景色がココでは見える。
だから、51歳の私はこの年になってEXILEのファンになった。

EXILE新年会
神 裕二カメラマン

テレビのお仕事

長野事業部 三好 由利子

 「配属は六本木第二事業部の制作技術、テレビ朝日」、そう電話で聞いた時、私は期待と理想で胸を弾ませた。どんな仕事をするかは分からないし少し不安はあるけれど、きっと芸能人にもいっぱい会えるだろうし、楽しいに違いない。テレビ局でアルバイトしたわけでも、大学で映像の専門的な勉強をしてきたわけでもない私は、今思えばただ漠然としたイメージだけを持って、「テレビの仕事をするのだ」と浮足だっていたかもしれない。

 4月、無事に入社した私は東京でVEとしての道を歩き始めた。それからの日々は、大学時代持っていた理想や期待など思い出す暇もないほど、毎日が目まぐるしく過ぎていった。聞いたこともないような言葉を覚え、見たこともない機器を扱い、スキルを身に着けていかなければならなかった。

また、不規則な生活に体も少しずつやられていき、気持ち的には「まだいける」と思っていた1年目のリオオリンピック終わりに人生で初めて病気を患い入院した。しかし、大変だったのは最初だけではない。年次を重ねれば重ねるほど、“出来なければならないこと”が増え、出来ない自分にやきもきすることが多くなった。そんな厳しい現場でも諦めずにやってこられたのは、大きく分けて2つの理由が私の中にはある。

 一つ目は、周りの人たちの助けがあったからだ。共に仕事をしていたテイクシステムズや日放の先輩方もそうだが、同じトラストネットワークの先輩方は特に同じ仕事に就くことも多く、常に仕事の理解度や体調面の心配をしてくれた。時には私に代わり、無理のありそうな仕事振りに意見を言ってくれた。同じ厳しい現場で働いているからこそ、理解してくれ、支えてくれ、守ってくれた。とても恵まれた人間関係の中で仕事が出来たことが、本当にありがたかったし、きつい仕事も乗り越えていけた。

 二つ目は、仕事の“大きさ”だ。もちろん、同じテレビ局という仕事の上で、東京と地方、業種によっての仕事の価値の差などない。どっちが偉いとか、どっちがすごいとかもない。ただ、やはり東京のキー局の仕事はそこについて回るものが大きい。だからこそ、やり遂げた時の達成感が自分にとって原動力となった。入社1年目からオリンピック、WBC、W杯予選にフィギュアグランプリシリーズなど、主にスポーツ物件の撮って出し編集において、直に放送と関わることが多かった。

入社当時からやっているとあまり実感がないものだが、自分の作ったものが何百万、何千万人の人が観ていると冷静に考えると鳥肌が立った。また、バラエティ番組の収録においても、自分の名前がエンドロールに載るのを初めて観た時は家で一人ニヤけてしまったし、親に伝えたとあらばすぐさま親戚中にテレビ画面の写真が回った。

入社3年目にはMステのウルトラフェスの中継収録に携わったり、自分がチーフVEを担当する番組もできたりと、自分がこの番組を良くしていくのだという意識が高まるきっかけが増え、モチベーションをあげることができた。

 約3年間の東京での生活を経て、2018年12月、私は新しいステップ、長野事業部への異動をさせてもらうことになった。長野事業部での仕事はこれまでやってきたものとは全く違い、職場の方々には忙しい中、この初心者相手に1から指導していただいている。しかし、やっていることは違うとはいえ、テレビ番組を作り、無事に放送できるよう支えていることに変わりはない。
東京でやってきた3年間の経験を、これから長野事業部で発揮していけるよう、まずは目の前の仕事に真剣に向き合っていきたい。

 最後に、この場をお借りして3年間お世話になった六本木第二事業部制作技術の皆様に御礼を申し上げたいと思います。早いもので私が長野に来て1ヶ月以上が経ちました。私は私で、新しい居場所でなんとか踏ん張っています。時々寂しくなって連絡してしまうけれど、そこでパワーをもらってまた前を向き直しています。自分で決めた道なので、皆さんに心配かけないよう、自分の道をやり通したいと思います。その上で、たまには美味しいお弁当をいただきに参りますね。
また皆さんとフェリーの上から綺麗な夕陽を見られますように。とても濃い3年間を本当にありがとうございました。

グループ旅行で行った三浦半島に沈む夕陽
グループ旅行で行った三浦半島に沈む夕陽

私には夢がある

仙台事業部 遠藤 英之輔

 金曜日の午後7時。バカでかいセットがスタジオに運ばれてくる。仙台事業部制作技術センターのルーキー鯉沼真帆と仙台制作のルーキー鈴木春菜。毎週、制技とスポーツDでこのセットを組み上げています。冬でも汗を掻きます。

 去年6月。KHBスポーツ部のADに欠員が出て、急遽配属になった鈴木春菜。元々は制作志望でしたが、配属先は制作技術アシスタントでした。当然、本意ではない勤務(実は制作志望者にとって、技術の近くにいる事が一番役に立つと思うのですが)だったかもしれませんが、勤務終了後に薄暗いスタジオでケーブル巻きの練習を黙々とやっていたとのエピソードを聞き即決!土屋仙台事業部長にお願いしてスポーツADに配置転換してもらいました。

 それから7ヶ月(今年1月時点)。スポーツ取材、プロ野球中継、番組制作と見るもの全てが新しく、時に恐怖であったであろう業務を黙々と粘り強く、時にトンチンカンであったりしましたが、配属されて来た頃と変わらぬ姿勢で努力して来ました。今やスポーツ部を底から支えるADとして、なくてはならない存在になりつつあります。

 ある時、そんな春菜が馴染みの焼き鳥屋で演説を始めました。

 「私には夢があるのです。私がいつか楽天中継のDとして中継車に乗って、カメラが鯉沼と福岡(公子)、玲奈(佐々木)歩夏(小野寺)で、音声が大塚(友哉)君の布陣で、同期のみんなと楽天中継の仕事をするのが夢です。だから同期には負けないように成長したいのです。」びっくりしました。春菜がキング牧師に見えました。AD時代の私には確たる夢がありませんでした。ただラッキーな事に、夢を見させてくれた先輩はいました。それはそれで幸せな日々だったような気がします。

 まもなく桜が咲く頃です。先輩達は花見に心躍らせています。責任が何倍も重くなる2年目の皆さん。桜を眺める余裕がありますか?もし余裕がなければ、花見の席取りは先輩達にお任せし、その間に1センチでも成長できるよう努力しましょう。そうしたらミクロ単位で夢に近づくかもしれません。

 AD時代の5年間、上野公園で毎年泥酔していたポンコツの言葉なので説得力は大いにあると思います。


マネジメントする強さ

代表取締役社長 木村 寿行

年末から年始にかけて、毎年、お世話になっているクライアント様へご挨拶に伺います。全国17のクライアント様の社長、役員様へお世話になってるお礼と新年のご挨拶をさせていただきます。殆どのクライアントの皆さまから、トラスト社員の働きぶりに感謝のお言葉をいただき、とてもうれしく思っています。 

あるクライアント様との懇親の食事会をさせていただき、色々なお話の交換を致しました。その場に参加されていたA取締役様から次のようなメールをいただきました。 

 以前より御社の組織の良さをなんとか我が社でも取り入れたいと思っておりましたが、皆様とご一緒させていただき、改めてトップから一貫するマネージメントする強さを勉強させていただきました。当社はまだまだできていませんが今後もご指導いただきながらともに前進できればと思っておりますメールで失礼しますが御礼まで。ありがとうございました。

<A取締役様からのメール> 

A取締役様、身に余るお褒めの言葉をいただき恐縮しております。A様がお感じになられた当社の「マネジメントする強さ」を本物にできるようこれからも頑張っていきたいと思います。今後ともよろしくお願い致します。


新規ビジネス企画、奨励賞をいただきありがとうございました

営業事業本部 北東北地区担当 土門 啓之

トラストネットワーク創立30周年、新規ビジネス企画案募集!という事で、この企画そのものが素晴らしいと感じました。私たちに必要なのは新たな発想であり、新しい事にチャレンジする事だと思います。勿論、これまでの30年間においても、色々チャレンジし続けてきたからこそ今のトラストネットワークがあるわけですが、これからの時代、もっともっと視点を変えて変わっていかなければならないと感じます。  

新たな発想を生むためには、考える事が大切です。考える事で必然的に色々な発想が生まれます。新しい事を考えるのは非常に難しい事ですが、人間は常に新しい事を考えて「進化」してきました。私たちにとって潜在的にある能力だと思います。

そして提案できる環境も必要です。会社は提案を受け入れ、その案を「深化」させるのです。最初から素晴らしい提案ばかりとは限りません。良し悪し関係なく聞いてもらえる環境が必要なのです。提案できる環境がなければ、そもそも大きなビジネスにつながるはずもなく、それ以上の発展はありません。色々な提案が飛び交う会社である事を望みます。おそらく、まだまだ色々な良い考えが眠っている様な気がします。

最初はちっぽけな案でもみんなで育てる事で大きなビジネスに発展するものだと思います。見る方向を変えてみたり、複数の案を合わせて考えたり、時には方向性を少し変えてみたりと育て方は無数にあると思います。みんなが真剣に考え、創り上げていく事でその提案の「真価」が見えてきます。些細な事でも真剣に向き合う熱い思いが大切だと思います。  

今回私は、インバウンド系のロケコーディネート業務を提案しました。最近は東南アジアなどから日本にロケに来るようで、全国各地の出身者がいる我が社であれば、日本各地の良いところやその土地の習慣を熟知しており、海外の番組にも貢献できるのではと思ったところからでした。  

まだまだ捻りが足りないと思いますが、今後も色々な事を考えて行きたいと思います。奨励賞を頂きましてありがとうございました。 

副賞は妻の手に…。 


一隅を照らす

代表取締役社長 木村 寿行

「一隅を照らす」

私の好きな言葉です。

天台宗の開祖、最澄の言葉で金銀財宝が国の宝なのではなく、自分の持ち場で一生懸命働いて(生きて)一隅つまり、周囲のひとたちを照らす(輝かせる)ことの出来る人こそが国の宝だ、という意味です。

私は、毎年、入社式で新入社員にこの言葉を紹介し、誠実に働き、行動し、職場の人たちから必要な存在になって欲しいと話してます。

私たちの会社で研修を担当しているキャリアカウンセラーの工藤倫子氏が「一隅を照らす」という内容でブログを書かれていました。

ご自身の体験から実際に一隅を照らす人について書かれたものです。

・・・こういう一隅を照らす社員が、トラストネットワークにはたくさんいます。そしてもっともっとこうした社員が増えてくれることを願っています・・・

『一隅を照らす』<キャリアカウンセラー工藤倫子氏のブログから>

 ある企業様で従業員面談をしました。この仕事をしていると、本当に勉強になることばかり。昨日お話しをうかがった方も、とてもご自分の仕事にやりがいとほこりを持っていらっしゃる方でプロ根性が素晴らしい。最善策をとことん追求して考えるタイプの方で見習いたいことばかりでした。

面談の途中、その方は学生の頃にやっていた野球の話になり今の仕事に繋がっているなぁと、とても勉強になりました。

印象的だったのは「高校に入ったら、皆すごく上手いやつばっかりでどうやっても自分は勝てないと思いました。だから徹底的に試合の分析と研究をしたのと3年間引退するまで、ずっと一番に部室に行って道具出しをして、ずっと鍵当番していました。

でも、それがイヤとかじゃ全然なくて、ずっと皆のために自分は何ができるかを考えていました」とおっしゃっていました。これなんですよね。スゴイ人の特徴は。

自分はいつもベンチだからと言って腐るのではなく「自分には何ができるか」、「何をしたら皆のためになるか、喜んでもらえるか」、「どうやったら皆が気持ちよく過ごせるか」自分にできることをとことん考えて提供するわけです。

こういう方のことを、周囲が放っておくはずはないですし必ず誰かが見ています。この仕事をしていると「やりたいことが分からない」、「自分に向いている仕事が見つからない」、「自分の強みが分からない」という悩みが鉄板ですが(笑)、全て「自分軸」なんですよね、目線が。

それに対して、先ほどの「自分には何ができるか」「何をしたら皆のためになるか、喜んでもらえるか」、「どうやったら皆が気持ちよく過ごせるか」は全部相手軸なんです。

「目の前にいる人のために自分は何ができるか」これに集中しているんですよね。だから当然イヤじゃないしやらされ感もないし周囲と比較することもないし、「自分が出来ること」に集中するのでいつの間にか知識やスキルが身につき、相手を喜ばすことが出来ているので信頼も尊敬もついてくる!という状態になります。

自分には強みがないとか出来ることが何もないとかおっしゃる方がいますが、これ、自己中、自己愛、傲慢だということに気がついていない方がほとんどです。世の中に何も提供できない人なんかいません。「出来ることが何もない」と言っている人は自分が傷つくのが怖いだけです。

失敗したらどうしよう。大したことない奴と思われたらどうしよう。笑われたらどうしよう。必要ないと言われたらどうしよう。そんなにレベルの低いことはしたくない。自分の能力が発揮できるレベルでしか何もしたくない。仕事に優劣をつけて見ている。

無自覚か自覚ありかは別にして、いつも人と比較をして自分が優位に立ちたいと思っている。あんな人たちと一緒にされたくない。だから「できる事は何もない」と言っているのです。

できる事があるのにやらないのは「おそれ」があるから。必要としてくれている人がいるのにやらないのは「傲慢」。謙虚で自分を信じている人は全力で「自分ができること」を探して提供します。

「できる事は何もない」と言ってただ立ち尽くしている人と、「自分にできることは何か?」を探して、小さなことでもやり続ける人とでは数年後に大きな差がつくのは明らかです。
グローバルな大きな規模の仕事が大事とか立派とか、小さな街角での仕事が大したことないとか、そんなの違いますよね。どんな仕事も平等に必要で価値があります。そんなことを改めて考えさせられた面談でした。

やっぱり私は「一隅を照らす」という言葉が大好きです。

キャリアカウンセラー工藤倫子公式ブログより

気持ちの良い会社

代表取締役社長 木村 寿行

トラストネットワークが外部の人から、どんな会社に見られているんだろうと考えていた時、研修を担当してくださった工藤倫子講師が、ご自身のブログで当社を紹介されている記事を見ました。

『7月の終わりに、私が研修をさせていただいた会社、トラストネットワーク様から社報が届きました。その社報は、写真がキレイなこと、構成が良いこともあると思うのですが、それにしても、全体的に気持ちが良いのはどうしてなんだろうと考えてみました。

  私なりに分析した結果… 「恰好つけていない!」からなのではないか、と思いました。 

 よく、風通しの良い職場、フラットな雰囲気、意見が通りやすい、というような表現がされますがそれは「表向き」な場合も多いものです。トラストネットワークには、そういう「表向き」感がないのです。 

 私は、よく大学生に「良い会社の見分け方を教えて下さい、良い会社ってどんな会社ですか?」と質問されることがあります。 

 そのたびに「私が思う良い会社と、あなたが思う良い会社というのは違うのではないですか?」とお答えしていました。 

 あなたにとって良い会社って何?入社後何がしたいの?どこを見てますか?ということですよね。私が「この会社、いい」と思っても違う人が見たらそうは思わないかもしれない。 

 でも「気持ちのよさ」というのは誰もが感じることかもしれませんね。 

 挨拶とかマナーの良さだけではないと思うのです。「気持ちの良さ」というのは。

 「格好つけていない」ということは、裏表がない、信用できる、親しみやすい、ということに繋がり、結果、気持ちの良い清々しい感じに繋がっているのかなぁと分析しました。 

 と…ここまで書いて初めて気がつきました!! 

 そうか。社報のタイトルは「ざっくばらん」。…そのままでしたね!! 

 恰好つけていない、ざっくばらんに語れる風土がこの会社にはあるんですね。』 

キャリアカウンセラー工藤倫子公式ブログより

という内容でした。 

 褒められすぎかなと、少々、気恥ずかしく感じたのですが、「気持ちの良い会社」という評価は、私にとっては、最高の誉め言葉だと感じました。 

 工藤講師が感じられたように、トラストネットワークが本当の意味で「気持ちの良い会社」になれたら、素晴らしいことだと思います。 

 周囲の皆さんから「トラストネットワークは、気持ちの良い会社ですね」と言われ、また、自分たちでも「私たちの会社は気持ちの良い会社なんですよ」と堂々と言える、そんな会社を目指して、皆でこれからも頑張っていきたいと思います。