代表取締役からのご挨拶

シンカ(進化、深化)するトラストのチカラ

 今年の夏は、東京五輪・パラリンピックで日本勢の金メダルラッシュに沸きました。一方、新型コロナウイルスの感染はいまだに収束の兆しが見えず、約1年半にわたり社会、経済活動も多大な影響を受けていますが、トラストネットワークはこれからも企業理念に則った持続的成長を目指します。

 テレビ朝日が新時代に推進する経営方針「テレビ朝日360°」の一つ、ネットワーク体制の堅持について、テレビ朝日グループであるトラストネットワークもさらなる「進化」を図ります。山口事業部・六本木第一事業部のスタンバイ業務は3,700日以上、さらに青森事業部、岩手事業部のスタンバイ業務でも2,500日放送無事故を更新中。仙台事業部では東日本放送様の新社屋移転に伴うマスターのカットオーバーを確実に行うなど、放送の根幹で当社のスキルを発揮しております。

 コロナ感染の影響で、放送環境も激変。リアルイベントが軒並み中止となる中、無観客でのイベント配信やIP伝送業務が急増しています。さまざまなプラットホームにVTuber(バーチャルYouTuber)をはじめ、音楽LIVE、e-Sports、ライブコマース、学校紹介、企業イベント等々、幅広いコンテンツ配信を行っています。琉球朝日放送様は、コロナ禍でスタッフの移動ができないため、東京にある当社スタジオ「Texbox(テフボックス)」と沖縄を結んで生中継番組を制作。その他にもプロレス配信業務や各種スポーツ中継でIPを用いたリモートプロダクションを行い、低コストでのスポーツ中継を実現しています。さらに12月からはTVerでのテレビ朝日コンテンツ同時配信の受託。新技術・ボリュメトリックビデオ(3D立体動画)の業務など、新たな分野開拓もスタートしております。

 昨年8月に設立された技術戦略本部では、既存の業務カテゴリーから一歩踏み出し、今まで培った当社の放送・配信技術、映像制作等の運用ノウハウを商品化していきます。パナソニック様と協業で取り組む新世代IT/IPプラットフォーム「KAIROS(ケイロス)」を業界に拡販、その機能、利便性を伝えるため全国各地の内覧会や「InterBEE」でも説明を行う大役も担います。テレビ朝日「サマステライブ THE FUTURE」を受注し、約一カ月半の間、全体の映像技術の運用を担いました。それぞれの業務に手応えを掴み、新たな放送形態へ「深化」できる体制・戦略を構築していく所存です。

 人事面でも、全社員を対象とした1on1ミーティングの導入を行い、社員の絆をさらに深いものにするとともに、現在進めているペーパーレス化によりテレワークの推進を行い、一人ひとりの社員が輝いて生き生きと働けるニューノーマルな働き方を目指す「真価」を発揮して参ります。

 「コロナ疲れ」「コロナストレス」など、長期にわたり負担の多い日々が続いています。その中でピンチをチャンスととらえ、既存の業務形態にとらわれず、大いなるチャレンジを、全国約1,000人の社員とともに、「3つのシンカ(進化・深化・真価)」で、さらなる躍進を遂げていきたいと思っております。

株式会社トラストネットワーク
代表取締役社長 西村 昇