一隅を照らす

代表取締役社長 木村 寿行

「一隅を照らす」

私の好きな言葉です。

天台宗の開祖、最澄の言葉で金銀財宝が国の宝なのではなく、自分の持ち場で一生懸命働いて(生きて)一隅つまり、周囲のひとたちを照らす(輝かせる)ことの出来る人こそが国の宝だ、という意味です。

私は、毎年、入社式で新入社員にこの言葉を紹介し、誠実に働き、行動し、職場の人たちから必要な存在になって欲しいと話してます。

私たちの会社で研修を担当しているキャリアカウンセラーの工藤倫子氏が「一隅を照らす」という内容でブログを書かれていました。

ご自身の体験から実際に一隅を照らす人について書かれたものです。

・・・こういう一隅を照らす社員が、トラストネットワークにはたくさんいます。そしてもっともっとこうした社員が増えてくれることを願っています・・・

『一隅を照らす』<キャリアカウンセラー工藤倫子氏のブログから>

 ある企業様で従業員面談をしました。この仕事をしていると、本当に勉強になることばかり。昨日お話しをうかがった方も、とてもご自分の仕事にやりがいとほこりを持っていらっしゃる方でプロ根性が素晴らしい。最善策をとことん追求して考えるタイプの方で見習いたいことばかりでした。

面談の途中、その方は学生の頃にやっていた野球の話になり今の仕事に繋がっているなぁと、とても勉強になりました。

印象的だったのは「高校に入ったら、皆すごく上手いやつばっかりでどうやっても自分は勝てないと思いました。だから徹底的に試合の分析と研究をしたのと3年間引退するまで、ずっと一番に部室に行って道具出しをして、ずっと鍵当番していました。

でも、それがイヤとかじゃ全然なくて、ずっと皆のために自分は何ができるかを考えていました」とおっしゃっていました。これなんですよね。スゴイ人の特徴は。

自分はいつもベンチだからと言って腐るのではなく「自分には何ができるか」、「何をしたら皆のためになるか、喜んでもらえるか」、「どうやったら皆が気持ちよく過ごせるか」自分にできることをとことん考えて提供するわけです。

こういう方のことを、周囲が放っておくはずはないですし必ず誰かが見ています。この仕事をしていると「やりたいことが分からない」、「自分に向いている仕事が見つからない」、「自分の強みが分からない」という悩みが鉄板ですが(笑)、全て「自分軸」なんですよね、目線が。

それに対して、先ほどの「自分には何ができるか」「何をしたら皆のためになるか、喜んでもらえるか」、「どうやったら皆が気持ちよく過ごせるか」は全部相手軸なんです。

「目の前にいる人のために自分は何ができるか」これに集中しているんですよね。だから当然イヤじゃないしやらされ感もないし周囲と比較することもないし、「自分が出来ること」に集中するのでいつの間にか知識やスキルが身につき、相手を喜ばすことが出来ているので信頼も尊敬もついてくる!という状態になります。

自分には強みがないとか出来ることが何もないとかおっしゃる方がいますが、これ、自己中、自己愛、傲慢だということに気がついていない方がほとんどです。世の中に何も提供できない人なんかいません。「出来ることが何もない」と言っている人は自分が傷つくのが怖いだけです。

失敗したらどうしよう。大したことない奴と思われたらどうしよう。笑われたらどうしよう。必要ないと言われたらどうしよう。そんなにレベルの低いことはしたくない。自分の能力が発揮できるレベルでしか何もしたくない。仕事に優劣をつけて見ている。

無自覚か自覚ありかは別にして、いつも人と比較をして自分が優位に立ちたいと思っている。あんな人たちと一緒にされたくない。だから「できる事は何もない」と言っているのです。

できる事があるのにやらないのは「おそれ」があるから。必要としてくれている人がいるのにやらないのは「傲慢」。謙虚で自分を信じている人は全力で「自分ができること」を探して提供します。

「できる事は何もない」と言ってただ立ち尽くしている人と、「自分にできることは何か?」を探して、小さなことでもやり続ける人とでは数年後に大きな差がつくのは明らかです。
グローバルな大きな規模の仕事が大事とか立派とか、小さな街角での仕事が大したことないとか、そんなの違いますよね。どんな仕事も平等に必要で価値があります。そんなことを改めて考えさせられた面談でした。

やっぱり私は「一隅を照らす」という言葉が大好きです。

キャリアカウンセラー工藤倫子公式ブログより

気持ちの良い会社

代表取締役社長 木村 寿行

トラストネットワークが外部の人から、どんな会社に見られているんだろうと考えていた時、研修を担当してくださった工藤倫子講師が、ご自身のブログで当社を紹介されている記事を見ました。

『7月の終わりに、私が研修をさせていただいた会社、トラストネットワーク様から社報が届きました。その社報は、写真がキレイなこと、構成が良いこともあると思うのですが、それにしても、全体的に気持ちが良いのはどうしてなんだろうと考えてみました。

  私なりに分析した結果… 「恰好つけていない!」からなのではないか、と思いました。 

 よく、風通しの良い職場、フラットな雰囲気、意見が通りやすい、というような表現がされますがそれは「表向き」な場合も多いものです。トラストネットワークには、そういう「表向き」感がないのです。 

 私は、よく大学生に「良い会社の見分け方を教えて下さい、良い会社ってどんな会社ですか?」と質問されることがあります。 

 そのたびに「私が思う良い会社と、あなたが思う良い会社というのは違うのではないですか?」とお答えしていました。 

 あなたにとって良い会社って何?入社後何がしたいの?どこを見てますか?ということですよね。私が「この会社、いい」と思っても違う人が見たらそうは思わないかもしれない。 

 でも「気持ちのよさ」というのは誰もが感じることかもしれませんね。 

 挨拶とかマナーの良さだけではないと思うのです。「気持ちの良さ」というのは。

 「格好つけていない」ということは、裏表がない、信用できる、親しみやすい、ということに繋がり、結果、気持ちの良い清々しい感じに繋がっているのかなぁと分析しました。 

 と…ここまで書いて初めて気がつきました!! 

 そうか。社報のタイトルは「ざっくばらん」。…そのままでしたね!! 

 恰好つけていない、ざっくばらんに語れる風土がこの会社にはあるんですね。』 

キャリアカウンセラー工藤倫子公式ブログより

という内容でした。 

 褒められすぎかなと、少々、気恥ずかしく感じたのですが、「気持ちの良い会社」という評価は、私にとっては、最高の誉め言葉だと感じました。 

 工藤講師が感じられたように、トラストネットワークが本当の意味で「気持ちの良い会社」になれたら、素晴らしいことだと思います。 

 周囲の皆さんから「トラストネットワークは、気持ちの良い会社ですね」と言われ、また、自分たちでも「私たちの会社は気持ちの良い会社なんですよ」と堂々と言える、そんな会社を目指して、皆でこれからも頑張っていきたいと思います。